よくあるご質問
皆様から寄せられたご質問の代表的なものをまとめました。

社交不安障害って、どんな病気ですか?

「タウン情報SAGA」の平成25年4月号に掲載した、私の記事を載せてみます

第30話 「あがり症」って病気なの?

 昔から、人前で話したりする時に緊張してしまい、声が出にくくなったり、冷や汗をかいたり、顔が真っ赤になってしまう「あがり症」というものがあります。人間は緊張すると、自律神経の交感神経が優位になり、心臓が速く打ち、顔面が紅潮し、汗をかいて、体を硬くします。これは動物が危険を感じて、毛を逆立てて臨戦態勢に入るのと同じ反応であり、人間も持っている本能なのだと思います。「あがり症」の人は、この本能が過剰に働いてしまっているのです。
 「あがり症」を現在では、精神医学的に「社交不安障害」(SAD)という言い方をします。誰にでもある本能なのに、これが病気なんだろうかと思われる人もいるかもしれません。クリニックにも多くの「社交不安障害」の患者さんが受診されています。話を聴いてみると、多くの方が、周囲の人達から「気の持ちよう」「性格の問題」と言われてきたようです。だから「気持ちを強く持てば大丈夫」とアドバイスされ、患者さん自身も「気持ちを強く持たなくては」と思い努力してこられてます。
でも、本能が過剰に反応してしまっているのを、気の持ちようだけでコントロールすることは、かなり難しいことなのです。例えば人間には、「自己防衛本能」というものもあります。これは、誰かから批判をされた時に、反射的に感情的になってしまうことも含まれます。<悪口を言われたら、悲しくなったり、腹を立てたりする>この本能も「過剰だからコントロールしないさい」と言われても、人間はそれがなかなか出来ないから、宗教的に修行を積んだりして克服しようとしてきたのです。「悟り」を得た人ならば可能かもしれませんが、普通の人には難しいことなのです。

 多くの「社交不安障害」の患者さんたちは、緊張してはいけないと必死で頑張るのですが、それが出来ずに「自分は気持ちが弱い」と思い込んでしまいます。そしてまた同じような緊張する場面が来ると、“また緊張したらどうしよう”と思い、もっと緊張してしまうこともあります。でも、社会で生活する上で、緊張する場面は避けてばかりはいられません。また同じような場面に遭遇してしまい、自信を失っていくのです。どんどん悪循環にはまり、「うつ病」や「アルコール依存症」になってしまう場合すらあります。「うつ病」や「アルコール依存症」の患者さんに詳しく話を聴いてみると、元々は「社交不安障害」を持っていた人だったという人が少なくありません。

 「誰かに見られていると手が震えて字が書けなくなる」「順番で自己紹介するときに自分の順番が近くなると緊張して頭が真っ白になる」「自分が注目されていると感じたら声が出にくくなってしまう」等の様々な社交不安障害の症状がありますが、自分は少し「あがり症」なだけなのか、社交不安障害と診断がつくレベルなのかは、分かりにくい時もあると思います。気軽に専門の医療機関に相談してもらっていいのですし、インターネットでも「SAD NET」等のサイトがあります。気になる人は、一度ご覧になってはいかがでしょうか?

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